アパート経営を相続した時にやるべき7ステップ!【現役相続大家解説】

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こんにちは。2代目大家のジューニョです。

このサイトではアパートやマンションの賃貸経営を相続した大家さん向けに、満室経営のためのノウハウを発信しています。

アパートを相続した人

親族からアパートを相続したんだけど、何からやればいいの?

二代目大家ジューニョ

今回は実際にアパート経営を相続した2代目大家の僕が、上記のような不安や疑問を解決しちゃいます!

  • 本記事でお伝えしたいこと
  • アパートを相続したらやること7つをリスト化しました
  • まずは入居者対応を最優先にやろう
  • 一通り終わったらアパート経営を続けるかどうか判断しよう

僕が大家業を継いだ時、全物件約40戸の入居率は90%以下でした。常に5戸前後は空室。
様々な空室対策の結果、満室を達成。年間通して入居率98%以上を維持しています。物件も増やして年間家賃収入は4,000万円から5,500万円に増やすことができました。

今回は、アパート経営の相続について。

この記事を読んでいる方の中には相続によってアパート経営をやることになった方もいらっしゃるのではないでしょうか?
何から手をつけていいのか分からない状況で、めちゃめちゃ大変ですよね。

僕も同じでした。

僕の場合、祖父が亡くなって約40戸程のアパートとマンションの経営と不動産会社を相続することになりました。

当時はアパート経営のことなど右も左も分からない状況。当然何からやっていいのかも分かりませんし、サラリーマンだったので時間も取れないしで、右往左往したのを覚えています。

今回は同じような状況で困っている大家の皆さん少しでも役にたてるように、当時の僕の実体験をもとに、まず何から始めてどう進めていけばいいのかを7つのステップ分けて解説していこうと思います。

それでは、どうぞ!

二代目大家ジューニョのプロフィール

・大手不動産ポータルサイトのwebプロデューサーを約12年
・不動産会社の代表取締役
・賃貸アパート・マンション・ビルの2代目大家
・年間家賃収入は約5,500万円
・宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士

目次

アパートを相続したらまずやること7ステップ

アパートを相続したらまずこれをやろう!7ステップで紹介

相続した当時の僕は、それはもう分からないことだらけで文字通り右往左往してたのでかなり遠回りしました。
けれど振り返ってみると、ある程度軌道に乗るまでにやっていたことは以下の7つ。

僕自身の経験から、やるべき優先度順に並べてみました。

STEP
入居者情報の把握と入居者への連絡
STEP
協力会社への挨拶と契約内容確認
STEP
家賃や礼金等の収入、敷金等の管理表を作成
STEP
毎月の支出を把握
STEP
設備交換や大規模修繕の履歴を確認
STEP
建物の保険を確認
STEP
アパート経営を続けるか判断

一つずつ解説していきます。

ステップ1 入居者情報の把握と入居者への連絡

まず最優先でやるべきことは、入居者情報の把握と、入居者へ大家が代わったことの連絡をすることです。

アパート経営は「住まいを提供して対価をもらう」ビジネスなので、何よりも住んでいただいている入居者に対するフォローを最優先にしましょう。

ちなみに管理会社が入っている場合は管理会社に相談するのが早いです。
入居者情報は管理会社が全て把握してますし、入居者への連絡も代わりにやってくれます。

ただ、相続した大家として最初の挨拶ぐらいは書面で送るにしろ、自分で対応するべきかなと。

1-1 入居者との契約書を整理する

まずは賃貸借契約書の整理から。入居する時に締結した契約書ですね。     

あと、賃貸借契約書に記載してある契約の終了日付が過ぎている場合は更新しているはずなので、更新契約書も整理しましょう。

これによって入居者の氏名はもちろん、職業や年齢、家族構成などが把握できます。
個人情報なのでくれぐれも慎重に扱いましょう。
数が多いと手間ですが、書類は全てPDFにしておくと後から検索ができるので楽ですよ。

僕の時はこれが一番大変でした。
管理していた祖父が高齢だったので書類が全く整理されていない、かつ、管理会社を入れずに自主管理をしていました。毎月手渡しで家賃をもらっている入居者もいました。

なので、相続して最初の仕事はこの賃貸借契約書を40戸分探すこと。当時はサラリーマンだったので仕事が終わった後に、会社の事務所でひたすら整理する日々でした。

1-2 入居者へ大家が代わったことを連絡する

入居者情報が把握できたら、入居者の皆さんに大家を引き継いだことの連絡をしましょう。
戸数が少ないとか、賃貸併用住宅で同じ建物に住んでいる場合は直接挨拶しに行ってもいいですが、基本は書面で十分かなと。

ちなみに僕は戸数が多かったので書面で送りました。
記載する内容は以下の感じ。

  • 相続で新たに大家になった旨のご挨拶
  • 自分の名前と連絡先
  • 家賃の振込先(変更がある場合)
  • 管理会社名、担当者名、連絡先(管理会社を入れてる場合)

管理会社が入っている場合、入居者からの連絡は大家ではなく、管理会社宛てにしてもらうよう書いておいた方がいいです。
窓口は一本化しておかないとややこしくなりますから。

ステップ2 協力会社への挨拶と契約内容の確認

次に管理会社や金融機関、原状回復工事の業者さんなど、賃貸経営においてお付き合いがある方々へ挨拶しましょう。

管理を委託している管理会社や、金融機関から借り入れがある場合は、契約書の確認も必須です。
僕の場合、相続時は管理会社を入れずに自主管理をしていたので、この時点で管理会社探しをしました。

2-1 管理委託契約書の確認

管理会社を入れている場合は管理委託契約書を締結しているはず。
契約期間、管理手数料、入居者の契約更新時の手数料などの支出となる金額は必ず確認しましょう。

見落としがちなのが、入居者が退去して原状回復工事が発生した時に、依頼する工事業社を大家が選べるかどうか。

たまに「管理会社が指定した業社にしか発注できません」みたいな契約になってることがあります。

大家さん自身が良い工事業社を知らない場合、まあいっか、となりがちですが、管理会社経由で工事を依頼するとマージンを取られるので割高になるんです。2〜3割は管理会社の利益が乗せられてる場合も。

アパート経営を続けていく、と決めたのなら大家さんが自分自身で工事業社を探して相見積もりを取り、退去が発生した時にお願いできる業社さんを見つけておくことをオススメします。

アパートを相続した人

とはいうものの、安くて信頼できる原状回復工事の業社さんてどう探せばいいの?

二代目大家ジューニョ

僕は色々な会社に原状回復工事を依頼した結果、「原状回復PRO」という業社さんに行きつきました。相見積だけも大歓迎とのことなので、一度お願いしてみてはいかがでしょう?

原状回復PROさんは、全国の大都市圏で原状回復工事を専門に請け負う会社です。大家にとっては面倒な退去立会い代行からスピーディに対応してくれるので助かってます。

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2-2 金融機関とのローン契約の確認

アパートを建てる時に全額現金でのケースは少ないですから、金融機関から借り入れして建ててる場合がほとんど。

相続手続きの際にローンの残債がある場合は、その時点で把握できますので金融機関に挨拶に行きましょう。
そこでローン契約の名義をアパートを相続するあなたに変更することになります。

もしローンの契約書が見つからない場合は、銀行口座通帳の履歴を確認しましょう。
毎月引き落としで返済が発生しているはずです。

ステップ3 支出を把握

続いては、支出を把握しましょう。
何の費用を、どの会社に、どのぐらいの金額支払っているか、を把握します。

僕の場合の支出項目は以下。
アパート経営の場合はだいたい同じ項目が並ぶかなと。

  • 水道光熱費
  • 通信費
  • ローン返済(元本および利息)
  • 管理会社の管理手数料
  • 建物にかけている保険
  • 清掃費
  • 消防点検やエレベーターなどのメンテナンス費用
  • 交通費
  • アパートがある町内会の会費
  • アパートのセキュリティ
  • 原状回復費用

契約書、口座からの引き落とし、クレジットカード明細などを確認すれば把握できると思います。

戸数がすくなければExcelでの管理でもいけますが、僕は戸数が多く法人化しているのでfreeeという会計ソフトを使っています。

ある程度までは無料で使えるので、一度試してみてはいかがでしょう?
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ステップ4 家賃や礼金等の収入、敷金等の月別管理表を作成

全戸分の契約書が揃ったらExcel等で管理表を作ることをオススメします。

「家賃管理表 テンプレート」などでgoogle検索すると、無料で使える色々なテンプレートが出てきますので、使いやすそうなものを選んで作成してみるといいと思います。

僕はいくつかのテンプレートを組み合わせて独自のものを作成して使ってます。

ステップ5 設備交換や大規模修繕の履歴を確認

続いて、建物内の設備や建物全体の大規模修繕の履歴を確認します。

僕の場合、この記録が全く残っていなかったので非常に苦労しました。
各設備をいつ交換したのか、外壁や屋上などをいつ修繕したのかが全く分からなかったので、業者さんと一緒に全てチェックして、おおよその修繕計画を立てました。

修繕計画はあくまで目安で、だいたいの設備や外壁・屋上防水などは実際にはもっと長く持ちます。
個人的には軽い不具合が出始めたな、というタイミングで交換や修繕すれば十分だと思っていますが、いつどのぐらいのキャッシュが必要なのかが把握するために、ある程度の修繕計画は作っておくことをオススメします。

軽い不具合でも放置すると大事になりますので、すぐに対応しましょう。
家賃を減額しなくちゃいけないケースもありますよ。

詳しくは「賃貸経営でエアコン故障したら家賃減額しなきゃダメ?【結論:しなきゃダメです】」で解説しています。

ステップ6 建物の火災保険を確認

次に、建物の火災保険がかかっているかを確認しましょう。

保険証券を確認するか、銀行などの口座からの引き落としを確認。引き落としは年一回の場合も多いので、過去数年分は確認しておいた方がよいです。

火災保険の補償対象は、「建物」と「家財」に分けられていて、「建物」を補償する火災保険にはオーナーが加入、「家財」を補償する火災保険には入居者が加入するのが一般的。

火災保険と聞くと火事の時だけ補償されるの?ってなりますが、そうではないです。

保険商品によりますが、火事・台風・水害などの自然災害、水漏れなどの事故、盗難などによる様々な損害を補償してくれます。

さらに、建物に住めなくなってしまった期間の家賃補償や、入居者の孤独死でかかる費用を補償する保険もあります。
孤独死保険については「生活保護者の死亡、アパート退去費用は大家負担?【回避するコツ紹介】」で解説しています。

火災保険に入っているから大丈夫!ではなくて、補償内容をしっかり確認して、現在の状況に合った保険を選び直すことをオススメします。

ステップ7 アパート経営を続けるか判断する

ここまで一通りやったら、あなたが相続したアパート経営の全貌が何となく見えてきたかと思います。

満室経営で好調だったり、毎月赤字になっていたり、遠方で現地には中々行けなかったり、入居者のトラブルを抱えていたりと、色々なケースがありますよね。

あなたが相続したアパートの状況はいかがでしょうか?

このままアパート経営を続けるべきか、処分するべきかの判断をしましょう。
そのための僕なりの判断軸を解説しようと思ったのですが、思いのほか長くなってしまったので、別ページで解説する予定です。

まとめ

まとめ

本記事では、以下の内容について解説しました。

  • アパートを相続したらやること7つをリスト化しました
  • まずは入居者対応を最優先にやろう
  • 一通り終わったらアパート経営を続けるかどうか判断しよう

僕もまだまだ勉強不足ですが、アパート経営で成功したこと、失敗したこと、勉強したことを本サイトで発信していきますので、一緒に学んでいただけると嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
ではまた。


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この記事を書いた人

ジューニョのアバター ジューニョ 代表取締役

大手不動産ポータルサイトで12年webプロデューサーとして、新築分譲マンションと注文住宅領域のサイト運営に携わる。
現在は不動産会社の代表取締役を務めるとともに、賃貸アパート・マンション・ビルの2代目大家をしながらwebサービス開発を行っている。
2020年に自宅として二世帯の注文住宅を建築。
宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士。

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