賃貸の退去立会い代行サービスでトラブルを回避する方法【おすすめの会社も紹介】
こんにちは。2代目大家のジューニョです。
このサイトではアパートやマンションの賃貸経営を相続した大家さん向けに、満室経営のためのノウハウを発信しています。
賃貸物件の退去時にトラブル起こしたくないな。
退去立会い代行って何してくれるの?
代行してもらうメリット、デメリットは何だろう?
どの会社に依頼すればいいんだろう?
今回はこのような不安や疑問を解決しちゃいます!
- 本記事の内容
- 【実体験あり】賃貸物件の入居者退去時のトラブル事例
- これだけは絶対やろう!トラブルを回避する対策おすすめ3選【今日からできます】
- 退去立会い代行サービスとは?メリット・デメリットも解説
- 【発注経験あり】オススメの退去立会代行サービス3選。ニーズ別に解説
今回は、賃貸物件の入居者退去時に発生しやすいトラブルや、それを回避するための退去立会代行サービスとは何ぞや?をテーマに実体験を交えて解説していきます。
- 本記事を読むと得られるもの
本記事は、大家を継いだばかりの人など、初心者大家の方に向けて書いています。
僕が大家業を継いで右も左も分からない頃から、失敗しながら学んだ内容を元に執筆していますので、この記事を読んで実践することで、「退去が発生した際のトラブル回避率」が上がると思います。
管理会社に任せているから大丈夫でしょ、と考えてるそこの大家さん。ちょっとお待ちを。
大家業は事業経営です。
つまり大家さんは経営者。経営者自身が学ぶことを放棄してしまっては会社はうまくいきません。
管理会社と対等に話せるレベルの知識がないと、言いなりになってしまって結果損をするのは大家さん自身です。
と、偉そうなことを言っている僕自身も知らないことだらけです。
学んだこと、経験したことを少しずつ発信していきますので、少しでも満室経営のお役に立てれば嬉しいです。
それでは、どうぞ!
・大手不動産ポータルサイトのwebプロデューサーを約12年
・不動産会社の代表取締役
・賃貸アパート・マンション・ビルの2代目大家
・年間家賃収入は約5,500万円
・宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士
賃貸物件の入居者退去時のトラブル事例【実体験あり】
賃貸物件の大家をやっていて最もトラブルが多いのが、入居者が退去する時です。
想定していたよりも修繕費用がかかったり、何よりトラブルが起きると時間も取られ、精神的にもダメージを受けます。あなたがサラリーマン大家だった場合、そもそも対応している時間もなかなか取れませんよね。
だったら、あらかじめどのような場合にトラブルが発生するか把握していれば回避しやすいはず。
というわけで、まずは特に起こりやすい退去時のトラブルについて解説していきます。
①誰が負担する?原状回復工事費用負担に関するトラブル
退去時のトラブルで最も多いのが原状回復工事費用に関するものです。
退去時点についている汚れや傷の修繕費用を大家が負担するのか、入居者が負担するのか、で認識に齟齬が生まれてトラブルになってしまうんですね。
それを改善するために、2020年の民法改正で、原状回復の在り方や敷金に関するルールなどが明確に定義されました。
国土交通省 住宅局 『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)』では、原状回復を以下のように定義しています。
うーん。言い回しが難しくてよく分からないですね。
簡単に説明すると以下の通り。
- 経年劣化や通常損耗によるキズや汚れなどの修繕する費用 →大家さんが負担
- 入居者の故意・過失によってついたキズや汚れを修繕する費用 →入居者が負担
ということです。
めちゃくちゃざっくり言うと、普通に暮らしていたらついちゃう汚れとか傷は大家さんが払って、普通に暮らしたらつかないであろう汚れや傷に関しては入居者が払ってくださいね、ということです。
普通、入居者が負担する原状回復費用は入居者に返還する敷金から差し引かれますが、負担費用が敷金を上回る場合は入居者に追加で請求がいきます。
また、費用が大家さん負担分だけだった場合は敷金は全額返金です。実際は下で説明する特約がついてたりするので、敷金全額返金ってあんまりないですが。
なので、
この汚れは経年劣化だ!費用負担するのは大家なのに敷金が返ってこないのは納得いかない!
と、まあこういうトラブルになるわけですね。
ちなみに、僕自身はこの原状回復工事費用負担に関するトラブルはまだ経験していません。
2022年12月現在では、退去立会いから工事まで一括で依頼している原状回復PROさんがキチンと仕事していただいているからかと。
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②特約に関するトラブル
続いては、特約に関するトラブルです。
原状回復費用負担に次いで多く発生しているようです。
まず、特約とは大家と入居者が結ぶ賃貸借契約書に記載される特別な条件のことを指します。
よくある特約は、ルームクリーニング、エアコンクリーニング、壁(クロス)や床の張り替え、鍵交換代などを入居者負担にするもの。
先ほど記載したガイドラインに沿って考えれば、これらの費用負担は大家になる可能性が高いですが、特約で明記してあれば入居者負担とすることができちゃうんです。
※ガイドラインによると特約に記載しても100%入居者負担とすることができない場合があります。追って別記事で解説します。
本来は大家が負担する費用対効果を特約によって入居者負担にしているわけですから、契約時に特約についてちゃんと説明していなかった場合、トラブルになる可能性があります。
ちなみに僕は2022年時点で3年ほど大家をやっていますが、一度だけ特約のトラブルにあったことがあります。
特約には退去時のルームクリーニングは入居者負担、と明記し、契約時に説明(していたはず)していましたが、入居者の方が断固として払いたくないと言われまして。
争う時間と労力がもったいないですし、法的に認められない可能性もあると考えたので、泣く泣く譲歩した経験があります。
これだけは絶対やろう!トラブルを回避する対策おすすめ3選【今日からできます】
起きやすいトラブル事例が把握できたところで、続いては僕の経験上、これだけは絶対やった方がいい退去時トラブル回避対策を3つご紹介します。
①『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』を熟読しよう
1つ目は、原状回復費用に関するトラブルに対応するために、あらかじめガイドラインを熟読しておきましょう、ということ。
再掲ですが、以下の国土交通省のサイトからダウンロードできますのでぜひ。
国土交通省 住宅局 『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版』
ガイドラインには大家と入居者が負担する区分についても具体的に詳しく掲載されています。
ガイドラインは173ページもあるのでちょっと大変ですが、管理会社に任せている方であっても大家さん自身が内容をしっかり把握しておくことで、原状回復がらみのトラブル回避率を上げることができると思います。
②書面で明文化して説明しよう
2つ目は、賃貸借契約書や現況確認書など、とにかく書面で残しておきましょう、というお話です。
それぞれ説明します。
賃貸借契約書等に記載する
原状回復の費用負担にしろ、特約にしろ、結局のところは大家と入居者との認識のズレに原因があります。
この記事を読んでくれているみなさんの中には、部屋を借りた経験がある方もいらっしゃると思いますが、契約書って難しい上に量が多いので、全て把握するのって大変ですよね。
実際、契約書の内容をちゃんと確認していない入居者さんも少なくありません。
そんな中でのトラブル回避のためには、賃貸借契約書などの書面に明文化して記載し、特にトラブルになりそうな部分に関しては、契約時にしっかり入居者に説明した上で、契約書にサインしてもらうしかありません。
契約業務を大家自身でやっている方はあまり多くないと思いますので、仲介してくれる不動産会社や管理会社に念押ししておきましょう。ちゃんとした会社なら言わずともやってくれていますが。
それでも僕のように特約トラブルに巻き込まれる可能性はありますが、大家業をやっていると色々な価値観をもった方に出会うので、こればかりは運もあるかもしれません。
現況確認書に記載する
退去時に入居者からよく言われるのが「この傷は入居時にはついてました」というフレーズです。
そうであれば、傷の修復の費用は大家負担になりますし、入居後についた傷であれば入居者負担になる可能性が高くなるのですが、入居当時の部屋の状況を証明するのはまず無理なので、こうなると議論はいつまでたっても平行線のまま。
それを回避するために、入居時に現況確認に記入してもらいましょう。
入居時の傷等を記載してもらい残しておくことで、その傷ができたのか入居前なのか入居後なのかが分かる、というわけ。
通常なら仲介会社か管理会社がやっていると思いますが、仮にやっていないとしたらすぐに伝えて作成してもらいましょう。
さらに傷等を写真に残しておく方もいるみたいです。僕はやっていませんが、そこまでやれば確実です。
③専門家に立ち会ってもらう
3つ目は専門家に立ち会ってもらう、です。
ここでいう専門家とは、管理会社や、退去立会い代行からやってくれる原状回復工事会社を指します。
自主管理の場合で、大家さん自身が専門家であれば問題ないですが、知識不足のまま退去立会いし敷金精算した場合、それこそトラブルに発展する可能性が高くなってしまいますのでやめておきましょう。
コスト削減のつもりが、逆に高くついてしまったら本末転倒です。
管理会社が入っている場合は、退去立会いは管理会社が担当し、原状回復工事業者も手配してくれます。
それはそれで楽なのですが、個人的におすすめなのは、管理会社を通さずに、退去立会い代行からやってくれる原状回復工事会社に直接依頼するやり方です。
僕自身も実践していますので、実際のところどうなのかを含めて解説します。
退去立会い代行サービスとは?メリット・デメリットも解説
続いて、退去立会い代行サービスとは実際どういうもので、どういうメリット・デメリットがあるのか解説してきます。
退去立会い代行サービスとは
原状回復工事会社が工事の流れの一環で退去立会いから担当してくれるのが一般的で、会社によりますが主に以下の業務を代行してくれます。
- 退去者との立会い日調整
- 退去立会い
- 敷金精算業務
- 退去者への説明および清算書への記名捺印
- 原状回復工事見積り作成
- 原状回復工事 など
退去立会い代行サービスを導入するメリット
- 管理会社を通さずに直接依頼するとコスト削減になる
- 原状回復工事まで一貫してやってくれるのでスムーズ
- 専門的かつ中立的な立場なのでトラブルに発展しづらい
退去立会い代行サービスを導入するデメリット
- 管理会社がいる場合、連絡のやりとりが煩雑になる
- 管理会社が嫌がる可能性がある、もしくは直接発注が禁止されている
退去立会い代行サービスの一般的なメリットとデメリットは上記の通りです。
直接発注する形にすると管理会社にフィーを取られないのでコスト削減できますが、当然連絡のやり取りなどが発生するので多少手間がかかります。
なので、あなた自身が次のどちら当てはまるか考えて選択してみるのがよいかと。
- サラリーマン大家さんなど時間をかけられない方 →管理会社に全て任せる
- 多少時間がありコスト削減を優先したい方 →管理会社を通さずに直接発注する
【発注経験あり】オススメの退去立会い代行サービス3選。ニーズ別に解説
- ①原状回復PRO : なるべく早く対応してほしい方向け
- ②プロシードネットワーク : 全国エリアで対応してほしい方向け
- ③EMEAO(エミーオ) : 複数の会社から同時に見積もりが欲しい方向け
上記の通りです。
それぞれ特徴を見ていきましょう。
①原状回復PRO
2022年現在、僕も退去立会いから原状回復工事まで一貫して依頼している原状回復工事会社です。
株式会社firstが運営しています。
上で書いた通り、2022年現在で3年ほどお願いしてますが、立会い時の原状回復費用負担でトラブルになったことは一度もありません。特約については残念ながら一度ありましたが。
原状回復PROの公式サイトに記載がありますが、最大の特徴は48時間以内に見積もりがもらえる点です。相見積もりだけでもOKなので、急ぎで他社と比較してみたい方にはおすすめ。
担当者の方曰く、早い時だと問い合わせした当日に工事の現地調査に行くこともあるとか。
対応エリアは関東がメインなものの、全国の大都市圏はカバーしているようです。
②プロシードネットワーク
全国に支店を持ち、退去立会いから原状回復工事まで対応してくれます。
センコー株式会社が運営しています。
僕が大家になって初めて出た退去の立会いを対応してもらいました。当時は管理会社を入れておらず、何も分からない状態でしたが、丁寧に教えていただき、トラブルなく対応していただいたのを覚えています。
各支店はフランチャイズ式になっているようで、問合せするとそのエリアで対応してくれる加盟店の会社から連絡がきます。
僕は1社しかお会いしていないですが、統一化された対応マニュアルなどにより、加盟店によって対応に差が出ないようになっているようですね。
最大の特徴は、公式サイトにもある通り不動産取引主任者としての経験と工事会社での施工知識を合わせもつスタッフによる「立会い力」とのこと。また、日本全国に加盟店がいるので幅広いエリアで対応可能な点です。
③EMEAO(エミーオ)
こちらは原状回復工事会社ではなく、要望や希望条件を入れるとそれに合う工事会社を紹介してくれるWEBサービスです。
すいません。紹介しておいてなんですが、僕自身は見積り依頼はしたことがあるものの、実際に発注経験はないです。
最初はなるべく多くの会社から相見積もりを取って比較すると、費用相場や会社ごとのサービス、対応力などの差がよく分かり、大家としてもレベルアップすることができるので紹介してみました。
このサービスの特徴は、審査済みの優良業者から条件にマッチする業者を最大8社まで紹介してくれる点です。
費用相場などを比較したい時に、何社も相見積もりを取るのは骨が折れますよね。その作業を代わりにやってくれるわけです。
このサービスの利用料は完全に無料です。紹介された工事会社と契約したとしてもエミーオに対する費用はかかりません。
一度見積りを依頼してみるのもアリかもしれません。
まとめ
以上、退去時のトラブル回避術や、退去立会い代行サービスの活用方法について解説しました。
個人的な経験から大切なポイントは、
- 管理会社に丸投げするのではなく、大家さん自身が退去トラブル回避についての知識をもつこと
- その上で、退去立会い代行サービスなどの専門家に依頼すること
の2点だと思います。
- 本記事で紹介した退去立会い代行サービスリスト
どのサービスも見積りは無料なので、まずは料金や対応力などを比較してみるのはアリだと思います。
興味がある方はぜひ。
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