アパート経営は地獄?失敗例と成功するための対策7選【満室大家解説】
アパート経営は地獄ってホント?
地獄になった失敗例が知りたい
地獄になる原因はなに?
失敗しないための対策が知りたい
今回は全42戸満室を達成している現役大家の僕が、上記のような不安や疑問を解決しちゃいます!
- 本記事でお伝えしたいこと
- アパート経営は失敗するとこうなる!5つの地獄を紹介
- アパート経営が地獄になる理由は一言で言うと「不勉強」だから
- アパート経営が地獄にならないための対策6選
こんにちは。2代目大家のジューニョです。
2019年に祖父から大家業を継ぎ、賃貸経営しています。
家賃収入は、新築マンションの建築や空室対策の結果、継いだ時点の4,000万円(年)から3年で5,500万円(年)まで増やすことができています。
さて、今回はアパート経営は本当に地獄なのか、というテーマについて書きます。
ネットで検索すると、「アパート経営は地獄」「アパート経営はするな」なんてキーワードがいっぱい出てきます。
それだけアパート経営に挑戦するには不安が大きいということなんでしょうね。
確かにやり方を間違えると、アパート経営は地獄になります。
100%成功する方法なんてものも存在しません。僕も現在は満室経営が続いていますが、いつどうなるか分かりませんしね。
でも、アパート経営の成功率を100%に近付けることは可能です。
本記事の最後に、僕自身の経験から学んだアパート経営が地獄にならないための対策を解説してますので、不安がある方はぜひじっくり読んでみてください。
それでは、どうぞ!
・大手不動産ポータルサイトのwebプロデューサーを約12年
・不動産会社の代表取締役
・賃貸アパート・マンション・ビルの2代目大家
・年間家賃収入は約5,500万円
・宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士
アパート経営に失敗するとこんな地獄になる。5パターン紹介
アパート経営が地獄というのは人それぞれ定義があるかもですが、本記事では以下に定義します。
収入よりも支出が多い=毎月赤字の状態
こうなると賃貸経営以外の収入から補填する必要が出てきて、生活費を圧迫します。
何のためにアパート経営してるのか分からなくなっちゃいますよね。
最悪の場合、物件を売却してもローンが返済できずに借金だけが残って自己破産、なんてケースもあります。
まずは毎月赤字になって、特に起こりやすい地獄の例を5つご紹介します。
- 賃貸需要を見誤って空室が埋まらない地獄
- サブリース契約で地獄
- 事故物件になり地獄
- 返済計画が杜撰で地獄
- 入居者トラブルで地獄
一つずつ見てきましょう。
1,賃貸需要を見誤って空室が埋まらない地獄
僕は空室が埋まらない原因は、大きく分けると以下の2パターンがあると思っています。
- 空室を埋めるための行動力が足りない
- 物件がそもそも需要に合ってない
一つ目は行動さえすれば解決する
一つ目は、やり方によってはすぐ埋まるのに知識がなかったり、ノウハウがなかったり、時間が取れなかったりで行動できずに空室が続いてしまっているパターンです。
賃貸需要はあるはずなのに、ずーっと空室のままのマンション、たまにありますよね。
これはもう大家か管理会社の怠慢でしかないです。
この場合、やり方は色々ありますが行動さえすれば空室は埋まります。
地獄になる可能性があるのは二つ目
問題なのは二つ目の「物件がそもそも需要に合ってない」です。
中古アパートを買うにしろ新築で建てるにしろ、アパート経営を始める前には市場調査がマストです。
そのエリアではそもそもどのぐらいの賃貸需要があるのか、どういう層がターゲットでどういう間取りが良くて、家賃はいくらが適正なのか、などですね。
そういった事前調査を怠って、土地を相続したからとか、安く中古アパートを購入できたからという理由で安易にアパート経営を始めてしまうとどうやつまても空室が埋まらない状態に。
結果赤字地獄になる可能性が高くなります。
市場調査もせずに儲かるほど、アパート経営は甘くありません。
2,安易なサブリース契約で地獄
昨今、トラブルが少なくないサブリース契約。名前ぐらいは聞いたことある方が多いのではないでしょうか?
サブリース契約のメリット
サブリース契約とは、大家から不動産会社が物件を一棟まるごと借り上げて、入居者に又貸し(転貸といいます)する形のことを指すのが一般的。
大家としては管理を任せることができるし、入居者がいなくても家賃収入が入ってくるのが最大のメリットですね。
大家さんの6割以上がサブリース契約
基本は不動産会社に丸投げできるので、忙しいサラリーマンや、賃貸経営の知識がなくても出来るので人気ですね。
ちなみに2019年のデータになりますが、国土交通省の調査によると大家さんの約6割強がサブリース契約をしています。思ってた以上に多いです。
みんなやってるから大丈夫なんじゃないの?と思いましたか?
いやちょっと待ってください。
サブリース契約には落とし穴がある
一見メリットしかないように見えるサブリース契約ですが、落とし穴もあるんです。
サブリース会社も商売ですから、空室が長引けば赤字になりますよね。
そうなるとサブリース会社は家賃を下げて入居募集することになり、大家に支払われる家賃も減額されることになります。
30年家賃保証されるはずなのに!と文句を言っても後の祭り。
だいたいは契約書に「賃料の見直し」についての記載があって、通常2年ごとにサブリース会社は賃料を減額することができるんです。大家と協議の上ですけどね、建前上は。
法律で保護されるのは借主のサブリース会社
さらに厄介なのは、不動産のプロであるサブリース会社が借地借家法で保護される借主になるということ。
本来立場の弱い借主=入居者を守るための法律が、不動産知識のある、言わば立場の強いサブリース会社を守ることになるんです。
なので、貸主である大家側からは簡単に解約はできないし、家賃減額に応じなければ一方的に解約される、なんてことも起こります。
築年数がたつと家賃がどんどん減額されていきますから、当初想定していた収入が入ってこなくなります。
その結果ローン返済額の方が多くなって赤字地獄となるのです。
3,事故物件になってしまい地獄
続いては事故物件で地獄になっちゃうパターン。アパート経営をしていると自分の物件がいわゆる事故物件になる可能性があります。
賃貸経営を継ぐ前の出来事ですが、僕が所有しているマンションの一室が事故物件になっていて現在でも相場よりもかなり安い家賃になっています。
事故物件とは?
事故物件とは、自殺や殺人、長期間発見されなかった孤独死などで、心理的瑕疵がついた物件のことです。
心理的瑕疵とはめっちゃざっくり言うと、住む人が嫌な気持ちになることですね。人が殺された部屋に好んで住みたい人はあんまりいないはず。
事故物件の後処理は大家負担?
何からの形で入居者が死亡すると、残置物の処分や発見まで期間がかかった場合の特殊清掃、原状回復工事の費用が発生します。
通常は入居者の親族や連帯保証人に請求がいきますが、高齢者で身寄りがいなかったりすると費用を大家が負担する場合も。
孤独死の場合、平均90万円の費用がかかるという調査結果も出ています。
これだけでも収益をかなり圧迫しますが、もっと大変なのはその後。
事故物件は募集に苦戦する
事故物件になってしまうと、次の入居者募集に苦戦する可能性が高くなります。
まず、募集する際に事故物件であることの告知義務が発生します。
事故物件になってから3年間、もしくは入居検討者から告知事項があるか聞かれた場合は事故物件であることを伝えなければいけません。
そうなると事故物件を嫌がる人は少なくないですから、空室を埋めるためには家賃を下げざるをえなくなってしまいます。
さらに事故物件であることによってアパートの売却価格も下がります。
当初の想定より家賃収入が低くなるだけでなく、うまく売却できてもローン残債だけが残ってしまい地獄となってしまうのです。
4,返済計画が甘々で地獄
僕は新築アパートやマンションを2棟建築してますが、新築でアパートを建築する場合は、通常建築会社から数十年先までの収支シミュレーションを提案してもらえます。
銀行からの借入の場合はもちろんその返済計画も盛り込まれたものです。
ですが、この提案してもらう収支シミュレーション、かなり甘い読みで作られてる場合が多いので注意が必要。シミュレーションにない想定外の支出や家賃下落など、硬めに読んでおかないと地獄を見ることになりますよ。
5,入居者トラブルで地獄
最後は入居者によるトラブルで地獄になるパターンです。
アパート経営していると入居者トラブルは付きものですが、その中でも金銭的にマイナスが多くなるのが以下。
- 夜逃げ
- 家賃滞納
- 騒音など他の入居者とのトラブル
夜逃げの場合、敷金が返ってこない、原状回復工事費用を請求できない、残置物がある場合は処分費用がかかる、などの想定外の支出が発生します。原状回復費用によりますが、少なくとも数十万円は覚悟した方がいいでしょう。
まあ夜逃げの場合は当然既に退去しているわけで、一回処理してしまえばそれで終了なのでまだマシです。
問題なのは家賃滞納や他の入居者とのトラブル。
入居者がトラブルを起こしたとしても強制退去してもらうのは中々難しく、時間も費用もかかります。
トラブルメーカーの入居者が住み続けることで、他の入居者が退去してしまったり、悪い噂がたってしまうと新しい入居者が決まらなかったりします。
その結果空室が増え、赤字地獄となってしまうのです。
5つの地獄を紹介しました。これだけ聞くとアパート経営って怖い!ってなっちゃいますよね。
アパート経営が地獄になる理由とは?
アパート経営の地獄例を見たところで、次は地獄になってしまう理由について考えてみます。
僕が思うに理由はただ一つ。
それは、大家さんの勉強不足。
もうこれにつきます。
巷ではアパート経営や不動産投資は、不労所得(もう言われてないか?)だのサラリーマン辞めてFIREだのって言われてますが、アパート経営は何もしないで上手くいくほど甘くはありません。
アパートを経営するということは事業経営であり、大家さんは経営者です。
経営者であれば、知らないことは自分で調べて、経験したことないことはとりあえず経験してみる。
日々勉強して成長していくんだという意識が必要だと思います。
僕自身も知らないことだらけで日々勉強中です。
次は、アパート経営の失敗率を少しでも下げられるような対策をまとめましたので、ぜひじっくり読んでみてください!
アパート経営が地獄にならないための対策6選
アパート経営が地獄にならないように僕が実践していることを共有しますね。
以下の6つです。
- 常に情報収集と勉強をかかさない
- 賃貸需要を調査する
- 自己資金は最低1割
- 建築会社は複数社検討する
- サブリース契約は避ける
- 収支計画は常に疑う
一つずつ説明していきます。
1,常に情報収集と勉強をかかさない
一番必要なのはやっぱりこれですね。
本サイトもそうですが、色々な大家さんのブログを読んだり、本を読んだり、オフラインで大家仲間と知り合える大家の会に参加したり、常に勉強し情報収集することが必須です。
何事でも同じですが、これをしないでアパート経営が成功するはずがありません。
僕は大家の会もいくつか参加しましたが、セミナー開催日ってだいたい土日なんですよね。皆さん平日は他の仕事があるからなんでしょうけど。僕の場合、土日は子どもとの時間に充てたいので結局行かなくなって、今は所属していません。
代わりに、大家になったばかりの頃はAmazonで賃貸経営の本を手当たり次第に買い漁って読みました。
賃貸不動産経営管理士と宅建士も勉強して合格しました。
あと僕の場合は、全国賃貸住宅新聞社が月一回発行している「家主と地主」を定期購読してます。年8,000円(税込)で賃貸経営に関わる知識が身につくのでオススメです。
2,賃貸需要を調査する
アパートを建てるにしろ、購入するにしろ、賃貸需要があるエリアなのかを調査するのはマストです。
3,自己資金は最低1割
アパート購入や新築する場合に全額る自己資金で、という方はあんまりいないと思うので、基本は銀行などからの借入で資金調達するケースが多いです。
借入の際は総額の1〜3割ぐらいを自己資金つまり手持ちの現金、残りを融資で借り入れるのが一般的。
僕もアパート建築した際は、総額約6000万円に対して700万円を自己資金としました。
そうすることで銀行などの金融機関からの融資審査が通りやすくなります。
金融機関からすると、貸したお金がちゃんと返ってくるかが融資審査の基準の一つなので、融資額が低い方が審査が通りやすいんですね。
もちろん収支計画書は穴が開くほどチェックされます。
これからアパート経営してみようかと言う方は、まずは貯金から始めましょう。最初は思っていた以上にお金が出ていきますから、仮に全額失っても家計に影響しないお金を貯金しましょう。
4,建築会社は複数社検討する
アパートを新築する場合、建築会社は必ず複数の相見積もりを取りましょう。
なぜかというと、同じ工法でも会社によって見積もり金額も建築プランも大きな違いがでますし、営業担当も優秀かどうかはもちろん、相性もあるから。
何より色んな会社から提案を受けることで勉強になります。
時間が許す限り色んな建築会社の担当者と会って話をすることをおすすめします。
でも複数社に問い合わせするのって面倒ですよね。
一回の問い合わせで済ませたいなら以下のサービスがおすすめです。もちろん無料です。
タウンライフ アパート経営特集|運営:タウンライフ株式会社
ただ、一度に10社とか問合せすると会って提案をもらうだけでめちゃめちゃ大変になっちゃうので、最初は大手の会社3〜5社程度に留めておきましょう。
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5,サブリース契約は避ける
上で書いた通り、契約内容やリスクを理解しないまま、管理を丸ブリできて楽だからという理由でサブリース契約をするのはやめましょう。
また、契約上のリスクだけでなく、手取りの家賃収入が少なくなるのと支出が増えることも経営を圧迫します。
具体的には以下。
- サブリース手数料
→だいたい家賃の15~20%程度がかかります。管理委託だけの場合は5%ぐらいですね。 - 入居者からの敷金
→サブリース会社で預り、退去時に清算されます。 - 入居者からの礼金
→サブリース会社の利益になります。家賃1~2か月分が入ってこないのは結構痛いです。 - 原状回復費用
→基本的にサブリース会社が指定した工事会社に発注、となるので割高になります。(サブリース会社の利益が乗る)
サブリース=悪、みたいな書き方をしてしまってますが、もちろんキチンと仕事してくれるサブリース会社もいっぱいありますよ。
どうしてもアパート経営に割く時間がなくて、かつ上のような収支を計算した上で利益が残る、という前提であればサブリース契約を検討するのは全然問題ないと思います。
6,収支計画は常に疑う
建築会社や不動産会社から提案された収支計画シミュレーションですが、収入が多めに残るように作られている場合が多いので、鵜呑みにするのはやめましょう。
僕の場合は、自分でエクセルのフォーマットを作成して計算しなおしてます。
必要な項目はだいたい決まっているので「アパート収支計画 フォーマット」などでgoogle検索すれば無料フォーマットがたくさん出てきます。
自分に合うフォーマットを見つけてカスタマイズしながら使ってみましょう。
まとめ
本記事では、以下の内容について解説しました。
- アパート経営はこんな地獄になります。5つの事例を紹介。
- アパート経営が地獄になる理由は一言で言うと「不勉強」だから
- アパート経営が地獄にならないための対策6選
アパート経営が地獄になる例を見ると、挑戦するのが怖いなと思ってしまいがち。
もちろん何も勉強せず、何も考えずに始めてしまうと地獄になる可能性が高くなります。
上でも何度か書きましたが、大事なのは「常に情報収集と勉強すること」
僕もまだまだ勉強不足ですが、アパート経営で成功したこと、失敗したこと、勉強したことを本サイトで発信していきますので、一緒に学んでいただけると嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ではまた。
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