賃貸管理会社とは?満室大家が実践したコスパ重視の付き合い方も紹介

不動産管理会社とは?現役大家が失敗しない管理会社の選び方も解説!
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こんにちは。2代目大家のジューニョです。

このサイトではアパートやマンションの賃貸経営を相続した大家さん向けに、満室経営のためのノウハウを発信しています。

初心者大家さん

賃貸管理会社って何をしてくれるの?
自分でやるより賃貸管理会社に委託した方がいい?
どこまでお願いしたらいいんだろう?

二代目大家ジューニョ

今回は賃貸管理会社と協力しながら満室経営を続けている現役大家の僕が、上記のような不安や疑問を解決しちゃいます!

  • 本記事でお伝えしたい内容
  • 賃貸管理会社に依頼できる業務内容【2つに分けて紹介】
  • 【体験談】現役大家の僕が実践している賃貸管理会社との付き合い方

僕が大家業を継ぐ前は自主管理だったので、継いでから自分で賃貸管理会社を探して管理委託を始めました。管理会社と共に様々な対策をした結果、90%以下だった入居率が3年程度で満室を達成しました。

この記事を読んでいただいている大家の皆さんも、賃貸管理会社を上手に利用することで賃貸経営の成功率を上げることができます。

ぜひ最後までご覧ください。
それでは、どうぞ!

二代目大家ジューニョのプロフィール

・大手不動産ポータルサイトのwebプロデューサーを約12年
・不動産会社経営
・賃貸アパート・マンション・ビルの2代目大家
・年間家賃収入は約5,500万円
・宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士

入居稼働率

大家業を継いだ後、様々な施策の結果、入居稼働率89.4%から99.5%に上げることに成功。※2023年9月時点
新規物件も増やし、年間家賃収入は4,000万円から5,500万円に増えています。

目次

賃貸管理会社とは?お願いできる業務内容を分かりやすく解説

賃貸管理会社とは?業務内容も解説

賃貸管理会社とは簡単にいってしまうと、賃貸アパートやマンションを大家さんの代わりに管理してくれる会社のことです。

賃貸経営には色々な協力会社との付き合いがありますが、その中でも賃貸管理会社は特に大切なパートナー。

賃貸経営がうまくいくかどうかは賃貸管理会社の使い方次第、と言っても過言ではありません。

じゃあ具体的にどういうことを依頼できるのか気になりますよね。
賃貸管理会社の業務内容は大きく2つに分けることができるんです。

それが以下の2つ。

  1. 建物の管理
  2. 入居者の管理

それぞれ細かく説明します。

1、建物の管理

アパートやマンションなどの建物自体の維持管理のことですね。
具体的には以下の業務があります。

  • 共用部の清掃や管理
  • 設備点検
  • 原状回復工事
  • 設備故障等の対応 など

共用部の清掃や管理

入居者に気持ちよく住んでもらうために、エントランスや廊下などの共用部の清掃・管理です。

清掃業務には、掃き掃除や拭き掃除などの「日常清掃業務」と、高圧洗浄などの機材や薬品などを使って、日常清掃では綺麗にならない汚れを落とす「定期清掃業務」があります。

管理業務は、雑草の処理や、共用部の電球交換、放置自転車対応、ゴミ捨て場の管理などですね。

こういった対応がきちんとされていないと入居者からクレームが来たり、退去に繋がったりするのでかなり重要な業務です。

設備点検

エレベーターや消防設備(消火器や自動火災報知設備、避難器具など)などの点検業務です。

特に消防点検は法律で義務付けられているので必須の点検です。

点検してないまま火災が発生した場合、建物所有者である大家さんの賠償責任が発生し、下手すると火災保険で賄えない場合もあるようです。

原状回復工事

入居者が退去した時に、次の募集のために部屋の設備を交換したり傷を修繕したりすることを原状回復工事と言います。

工事の手配も賃貸管理会社の業務内容ですが、僕の経験からすると原状回復工事を管理会社に依頼するのはオススメしません。

理由は、工事費用が高くなるから

管理会社から工事会社(管理会社の子会社の場合も)に発注するので、管理会社が受け取る分の手数料が乗るんですね。

管理会社としても管理委託料だけでは経営が厳しいですから、業界の仕組み的には仕方ないのかもしれません。

水漏れなどの緊急かつ費用が安いものに関しては管理会社に任せるべきですが、金額が大きい工事に関しては、自分で原状回復工事の業者さんを探して、直接発注するようにしましょう。

設備故障等の対応

キッチンの排水が詰まったり、エアコンが壊れたなどの設備故障が度々起こります。築年数がたっている建物などの場合は特に多いです。

たいていの場合、入居者さんから連絡が入って管理会社が現地に行って対応してくれます。
緊急性が高いものが多くので大家自ら対応するのは正直大変。管理会社がいれくれて良かった、と思える業務です。

2、入居者の管理

賃貸管理会社の業務内容の2つ目は入居者の管理について。
入居者対応は結構クレーム対応が多くなりがちなので、対応になれている管理会社はやっぱり頼りになりますね。

具体的な入居者の管理業務は以下です。

  • 入居者募集
  • 入居者からの問合せ対応
  • 退去立会い
  • 賃貸借契約や更新手続き
  • 家賃集金や滞納督促 など

入居者募集

空室は待ってるだけでは埋まりませんので、入居者の募集活動が必須です。

募集は賃貸管理会社が行ってくれますが、管理会社の募集手法は以下の3パターンがあります。

  1. 募集活動を自社のみで行う
  2. 募集活動を他の仲介会社にすべて任せる
  3. 募集活動を自社と他の仲介会社で行う

空室が埋まらないままでは賃貸経営の継続すら難しくなっちゃうので、賃貸管理会社に募集活動のスキルがあるかどうかはものすごく重要です。

一概には言えないのですが、1つ目の自社のみで募集している管理会社は避けた方がいいかもしれません。

なぜかというと、物件を広く認知させられない可能性があるから。

では、なぜ広く認知させないとダメなんでしょう?次の式をご覧ください。

成約数=①物件の認知人数×②内見率×③内見からの成約率

空室を埋める=成約数を3つの要素に分解した式です。
成約させたければ①②③のどれかを増やせばよい、ということですね。

②内見率と③内見からの成約率は物件のスペック次第なので大きく増やすのは難しいとすると、成約させるには①物件の認知人数を増やすのが手っ取り早いです。

例えば、

①部屋探しをしている10人があなたの物件を知っていて、②その内1人が内見し、③内見からの成約率が10%だと仮定すると、

①10人×②10%×③10%=0.1人

という計算になります。

0.1人では成約しないので、色々な仲介会社に募集をお願いしたり、不動産ポータルサイトに掲載するなどして、①物件の認知人数を増やします。

①100人×②10%×③10%=1人

これで成約、ということになりますね。

まずは多くの入居候補者に広く知ってもらうことが重要というわけです。

空室の募集活動は、自社だけの募集ではなく、他の仲介会社を含めて広く依頼している賃貸管理会社を選ぶことをおすすめします。

入居者からの問合せ対応

入居者からの問合せ対応は基本的にクレーム対応が多いです。入居者の性格によって対応方法も変わってきますので、管理会社の腕の見せ所ですね。

一般的には以下のような問合せが多いです。

  • キッチンやトイレなど水回りの水漏れ
  • 洗濯機の排水管がつまった
  • エアコンが壊れた
  • 害虫害獣の駆除依頼
  • 入居者さん同士のトラブル(生活音がうるさいなど)
  • ゴミ出しルールが守られてない
  • 共用部の電球が切れている
  • 共有部に荷物が置いてある

水漏れや設備の修理の場合、入居者の生活に支障が出る可能性が高いのでスピーディに対応することが重要です。

入居者同士のトラブルの場合、片方の言い分だけを聞くと事実と違うことが多いので、必ず双方の話を聞き、調整する能力が求められます。

このような業務を大家さんが自分でやるのは時間的にも精神的にも厳しいですよね。

大家である皆さんは事業経営者として考えることがいっぱいあるはず。
入居者対応は管理のプロである管理会社に任せてしまって、大家さんは自分にしかできないことに時間と労力を使うべきです。

退去立会い

入居者が退去する際には、残置物の有無や室内の傷がないか確認するために退去立会いを行います。
そして入居者に責任がある傷などがあれば原状回復費用を請求。これらも賃貸管理会社の業務の一つです。

ただ原状回復に関しては、工事費用を入居者が負担するのか、大家さんが負担するのかでトラブルになることが非常に多いです。

そのため、2023年現在では国土交通省が定めた「原状回復ガイドライン」に沿って負担割合を決めますが、このガイドラインが結構複雑。

出典:国土交通省 住宅局 『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版』

あくまでガイドラインなので守らなくても罰せられるわけではないのですが、ここもプロである管理会社に任せてしまった方がトラブルが少なく済むでしょう。

なお、原状回復工事専門業者で退去立会いから対応してくれる会社もあります。

上でも書いた通り、管理会社を通して工事を発注すると高くなるので、直接業者さんに発注する場合は退去立会いからやってくれる会社の方がおすすめです。
以下記事で専門業者さんを紹介していますのでどうぞ。

賃貸借契約や更新手続き

入居者との賃貸借契約書の作成・締結や、契約の更新手続きも賃貸管理会社の業務です。

賃貸借契約書って?

賃貸借契約書というのは、これから住む入居者さんと大家さんの間で結ぶ契約書のこと。

家賃や共益費、敷金、礼金の金額がいくらで、契約期間は何年で、誰が住むのか(同居人はいるのか)、連帯保証人は誰か、などの取り決めが書いてあります。

賃貸借契約には、基本的に自動更新される「普通建物賃貸借契約」と、更新がない「定期建物賃貸借契約」があります。

更新契約書って?

契約期間が終了する前に、そのまま住み続けるなら契約更新を行います。普通建物賃貸借契約の場合は2年ごとの更新が多いですね。

その際に入居者と更新契約書を結びます。
記載内容は次の契約期間がいつまでで、家賃がいくらで、など。

賃貸管理会社との委託契約内容によりますが、だいたいは更新事務手数料として入居者からもらう契約更新料(普通は家賃1か月分)の50%を管理会社に支払う形になります。

また、定期建物賃貸借契約には更新はないので、そのまま契約を続ける場合は新たに契約をしなおす形になります。

家賃集金や滞納督促

入居者からもらう家賃は、管理会社が集金(口座引き落としやクレジットカードなど)して、管理手数料などを引いた金額を大家さんに振り込むのが一般的です。

と同時に、入居者が家賃を滞納している場合の督促も賃貸管理会社の業務になります。

特に滞納督促は大家さん自らがやろうとすると結構精神的にきついです。
滞納が続いていてもすぐに強制退去してもらうのも厳しいですしね。

賃貸管理会社に任せてしまうのが正解です。

二代目大家ジューニョ

賃貸管理会社の業務内容について解説しました。
業務量も多いですが、大家さん自らがやろうとすると精神的にきつい業務が多いですよね。
特にサラリーマン大家さんの方は、物件管理は賃貸管理会社に任せることをおすすめします!

【体験談】僕が実践している賃貸管理会社の使い方

【体験談】僕が実践している賃貸管理会社の使い方

最後に、僕が実践している賃貸管理会社の使い方について共有します。
どの方法がベストかは大家さんによって違うと思いますので、参考程度に読んでいただければと思います。

僕が賃貸管理会社に依頼している内容

僕がメインでお願いしている管理会社は少数精鋭でやっている小規模の会社さんで、原状回復工事の専門業者でもあります。
大手の管理会社のようにすべてを丸投げはできないのですが、その代わり管理手数料は0円。じゃあ管理会社の収入源はというと、原状回復工事の方で儲けてもらってます。

大家である僕自身でできることと、管理会社にお願いすることを切り分けて、二人三脚で物件を管理しているイメージですね。

本記事で書いた管理会社の業務内容のうち、僕が実際にお願いしているのは以下の業務のみ。

  • 退去立会いおよび原状回復工事
  • 設備故障等の対応
  • 入居者募集(他の仲介会社に依頼)
  • 入居者からの問合せ対応
  • 契約更新手続き

逆に管理会社を通さずに直接別の業者さんに依頼しているのが以下の業務。

  • 共用部の清掃や管理、設備点検
  • 家賃集金や滞納督促(家賃保証会社を利用)
  • 入居者募集(自分でもやってます)

それぞれの業務を依頼している業者さんを参考までに掲載しておきますので、よろしければ見てみてください。

共用部の清掃や管理、設備点検
株式会社ASSET COMMUNICATIONS

定期清掃は不要だけど、必要になった時に都度お願いする場合は以下のサービスも使ってます。
エリクラ
くらしのマーケット

入居者募集のツール
ECHOES

ECHOESを使って募集した体験談は以下記事で解説していますのでどうぞ。
物件の魅力を自分でアピールして、募集したい大家さんにとってはコスパ最強です。

すべてを賃貸管理会社に依頼するのではなく、別の業者に直接発注することでコスト削減になります。
管理会社にお願いする分、大家さん自らがやる分、別の業者に発注する分と切り分けて考えるのがおすすめ。

無理のない範囲で自分自身の勉強にもなり、コスト削減にもなるので一石二鳥ですよ。

まとめ

まとめ

本記事では、以下の内容について解説しました。

  • 賃貸管理会社の業務内容は、大きく分けると「建物の管理」と「入居者の管理」の2種類
  • 管理業務は時間的にも精神的にもキツイ内容が多いので、物件管理は管理会社への委託がおすすめ
  • 業務の全てを管理会社に委託するのではなく、別の業者に直接発注するとコスト削減になる

最後まで読んでいただきありがとうございました。
ではまた。


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この記事を書いた人

ジューニョのアバター ジューニョ 代表取締役

大手不動産ポータルサイトで12年webプロデューサーとして、新築分譲マンションと注文住宅領域のサイト運営に携わる。
現在は不動産会社の代表取締役を務めるとともに、賃貸アパート・マンション・ビルの2代目大家をしながらwebサービス開発を行っている。
2020年に自宅として二世帯の注文住宅を建築。
宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士。

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